左綴じ・右綴じについて
左綴じ・右綴じの違い
冊子・書籍は、左右のどちら側を綴じるかによってページの進行方向が変わります。
一般的に、本文の文字が横書きの場合は「左綴じ」、
本文の文字が縦書きの場合は「右綴じ」となります。
縦横混合の本文組みの場合は「右綴じ」が適しています。
左綴じ
左綴じは、ページが左から右へ進行します。
右綴じ
右綴じは、ページが右から左へ進行します。
中綴じについて
中綴じとは
二つ折りの紙を重ねて、中央を針金で留める製本方法です。
パンフレットや週刊誌などに用いられます。
中綴じの注意点「せり出し」について
紙を重ねて二つ折りにする構造上、ページ数が多い場合や用紙が厚い場合、二つ折りにした内側の用紙は外側の用紙よりもせり出します。
せり出した部分は、最終的には仕上がり寸法で断裁するので、外側に比べて内側の寸法が短くなります。
そのため、仕上がり位置近くに文字や絵柄を配置すると、断裁時に切れてしまう場合があります。
必要な絵柄や文字などは、仕上がり位置より4~5mm以上内側に配置してください。
ラスタライズ効果について
ラスタライズ効果とは
Adobe Illustrator9以降の透明効果機能の使用に伴い、メニューの中に「ドキュメントのラスタライズ効果設定」という項目があります。
この項目の設定によって、「効果」の中にあるぼかし・ドロップシャドウの見た目が異なってきます。
設定の中には「解像度」という項目があり
- スクリーン(72ppi)
- 標準(150ppi)
- 高解像度(300ppi)
- その他(任意の解像度を入力)
の4つが選択できます。
(画像はIllustratorCS5の画面です)
高解像度(300ppi)にした場合
印刷物に使用する画像の解像度が実寸で300ppi~400ppi必要なのと同様に、ラスタライズ効果設定値もまた「高解像度(300ppi)」になっていることが望ましいです。
高解像度(300ppi)設定のドロップシャドウ
スクリーン(72ppi)にした場合
スクリーン(72ppi)設定のドロップシャドウ
(クリックすると大きな画像になります)
高解像度(300ppi)と同じ設定でドロップシャドウ効果をかけたものですが、解像度が低いためにぼかし部分のピクセルが気になります。
トンボとは
印刷用語で「トンボ(とんぼ)」とは、断裁の位置や、多色刷りの見当合わせのための印のことをいいます。
十字の形がとんぼに似ていることからこの名称で呼ばれているそうで、イラストレーター等では「トリムマーク」と呼ぶこともあります。
仕上がりのサイズや位置などの基準となるので、印刷においてとても重要なものです。
コーナートンボ
コーナートンボは、仕上がりの四隅に付いているトンボで、内トンボと外トンボがあります。
内トンボと外トンボの間隔は通常3mmです。
内トンボは仕上がりサイズを指し、内トンボ同士を結んだものが仕上がりサイズとなります。
内トンボから外トンボの間は「塗り足し」部分です。
センタートンボ
仕上がりのセンターを示すために描かれる十字型のトンボです。面付け作業を行う際にセンターがずれていないかを確認するためなどに使用されます。
その他のトンボ
その他にも「折りトンボ」といって折りの位置を示すために描かれるトンボなどもあります。
スムーズな製品づくりのためにも入稿前にしっかりと確認することをおすすめ致します。
塗り足しとは
印刷したものを仕上がりサイズで断裁する場合には、数百枚~数千枚の紙を重ねて断裁します。
その際わずかなズレが生じて、データどおりの仕上がり位置で断裁できないこともあります。
↓
そのため、ズレても白地が出ないように外トンボまで絵柄を続けておきます。
これを「塗り足し」と言います。
塗り足しは「裁ち落とし」、「ドブ」、「裁ち切り」等、業界や企業によって様々な呼び方があります。
仕上がりサイズの端まで画像や塗りなどをデザインされている場合は、必ず仕上がりサイズより3mm外側まで絵柄等を伸ばしてください。
PDFでデータ入稿をしていただく際には、ドキュメントサイズをご確認ください。
PDFデータを入稿する場合
絵柄が仕上がりいっぱいまであるデザインの場合は、仕上がり+塗り足し(通常6ミリ)を合計したドキュメントサイズでPDFを作成してください。
PDFデータをトンボ付きで入稿する場合
仕上がり+塗り足しサイズにトンボを付けたPDFデータでも入稿可能ですが、その場合にはかならずドキュメントの中央に印刷内容が入るように配置して下さい。
仕上がりサイズに対して正しくトンボを付けていたとしても、ドキュメントの中央に内容が配置されていないと、版出力時に仕上がりがズレてしまいます。
出力見本の添付
出力見本とは
出力見本とは、お客様が作成されたデータをプリントアウトしたものです。
出力見本はデータチェックを行う際の参考とさせていただきます。
パソコンやソフトの環境の違いによって起こる文字化けや、オブジェクトのズレ等、お客様の意図しないデータ不備を確認するために必要なものです。
データ入稿をされる際には、かならず出力見本を添付してください。
出力見本はプリンタ出力されたものの他にも、解像度を落したJPEGやPDFデータでも受付可能です。
RGBカラーとは
RGBとは、Red(赤)・Green(緑)・Blue(青)の合成による発色方式です。
テレビやパソコンのモニターやデジタルカメラの色表現に使われています。
CMYKカラーとは
CMYKとは、Cyan(シアン)・Magenta(マゼンタ)・Yellow(イエロー)・blacK(ブラック)の合成による発色方式です。
印刷にはCMYKカラーを使用します。
RGBカラーで入稿した場合の注意点
入稿していただいたデータにRGBカラーが含まれる場合、当社にてCMYKカラーに変換を行います(4色フルカラー注文をいただいている場合のみ)。
その際、色味が大きく変わる場合もございますのでご注意ください。
※Office系ソフトは、データが全てRGBカラーで作成されています。当社にてカラーモードをRGBからCMYKに変換する際、色味が変わる場合があります。
代表的な用紙の種類について説明します。
「塗工紙」と「非塗工紙」
印刷用紙の種類は大きく分けて「塗工紙」と「非塗工紙」の二つに分けられます。
「塗工紙」とは
紙の表面に白色顔料と接着剤などを混ぜた塗料を塗り、磨き加工を施し、美感や平滑さを高めた紙のことをいいます。
平滑な表面と白色度、インキの吸油度を高めることでよりシャープな印刷効果を得ることが出来るように工夫された紙です。
塗工紙の中でも、塗料の多さなどによってアート紙、コート紙などに分けられます。
「非塗工紙」とは
紙の何もコーティングしていない紙のことです。
新聞や書籍の本文ページなどによく使われています。
表面の白さに違いもあり、その白さによって「上質紙」「中質紙」「更紙」などと分けられています。
主な用紙の種類
紙種 | 詳細 |
---|---|
アート紙 | 光沢のある紙です。コート紙より表面の平滑度が高く、高級感があります。 美術書・写真集・雑誌の表紙・ポスター・カレンダー・カタログなどに向いています。 |
コート紙 | 一般的に使用される、微光沢のある紙です。 写真集・雑誌の表紙・ポスター・カレンダー・カタログなどに向いています。 |
マットコート紙 | コート紙よりも光沢を抑えた紙です。 美術書・写真集・ポスター・カタログなどに向いています。 光沢が抑えられているため、上品に感じ、長時間見ていても目が疲れにくいという特徴があります。 |
上質紙 | コピー紙に近い紙です。 書籍・広報誌・会報・カタログ・チラシ・ポスター・カレンダー・コピー用紙などに向いています。 |
色上質紙 | 色のついた上質紙です。 書籍の表紙・チラシ・チケットなどに向いています。 |
紙の使い分け
一般的に非塗工紙は色が「沈む」傾向にあるので、
色の発色が重要な、カラー写真などが主となる印刷物(ポスター、カタログなど)には塗工紙、
書籍の本文、コピー紙、ノートなどの印刷物には非塗工紙が適しています。
また塗工紙はその性質上、紙の表面がツルツルした、光沢のあるものとなりますが、その光沢をおさえた「マット紙」などもあります。
上に挙げたのはあくまでも一般的な例であり、
印刷物の狙いによって、あえてカラー写真のものを非塗工紙に印刷したり、高級感を出すために書籍の本文をマット紙にしたり、といったものもあります。
塗工紙・非塗工紙の中でも各メーカーごとにとても沢山の種類があります。
「どんな印刷物を作りたいのか」そのイメージをしっかりと持ち、それに適した紙を選択することが必要です。
●Excelで作成したデータは「.xls」「.xlsx」形式で、そのまま入稿してください。
※入稿前に下の注意点を必ずお読みください。
Excelデータ作成時の注意点
データを入稿される前に「印刷プレビュー」で印刷画面をご確認ください。Excelでは、編集画面と印刷結果が違うことがあります。実際の印刷結果を確認するためには、「ファイル」メニューから「印刷プレビュー」を選択する必要があります。「印刷プレビュー」で確認したとき、文字が欠けていたり消えていたりした場合、実際の印刷時は同じように文字が欠けたり消えたりしてしまいます。
そのときは、編集画面で微調整をしながら、その都度「印刷プレビュー」で画面を確認し、ちょうどよいレイアウトにしてください。
印刷プレビューの出し方はこちらです。
Microsoft Office Excel 2007
「ファイル → 印刷 → 印刷プレビュー」
Microsoft Office Excel 2003
「ファイル → 印刷プレビュー」
Excel使用時のトラブルのひとつに、「罫線の形状が変わる」「罫線の太さが変わる」ことが挙げられます。
これは印刷するときに、罫線の太さがプリンタ(出力機)の性能や環境に影響されるためです。プリンター出力ではなく、印刷機で印刷する場合、罫線は細くなる傾向にあります。
ひとくちにPDFといっても
ひとくちに「PDF」といっても、その種類は様々です。インターネットで閲覧できるもの、CDなどで配布されるもの。「PDF」と、ひとくくりにされていますが、用途によってその形態は多様にあるのです。
そもそも「PDF」とはなんでしょうか
「PDF」とは、アドビシステムズが開発した、「特定の環境」(OS、アプリケーションソフト)に左右されず、文章や画像をレイアウトのまま表示できる「書類フォーマット」です。「世界標準の文書管理フォーマット」といえます。
誰でも、その「文書」が開く環境に影響されずに、作られたレイアウトどおりにみることができるということです。「PDF」をみるソフトで代表的なものが「アドビリーダー」です。無料でダウンロードできます。
印刷に適したPDFとは
「PDF-X」とは、印刷に適したPDFの規格です。印刷時に出力エラーを起こさないための最低限の基準を取り決めたものです。安全に出力するための基準となります。「PDF」は前述したとおり様々な形式のものが混在しており、そのなかでも印刷に適した基準に沿ったものを『PDF-X』として区別しているのです。
「PDF」の種類って
「PDF」にはいくつかの種類があります。その用途によってふさわしいとされる「規定」があり、その規定に沿って作られた「PDF」を分類すると、以下のようになります。
『PDF-X』 印刷用に適したPDF
『PDF-A』 長期保存に適したPDF
『PDF-E』 エンジニア文書向けPDF
フォント
PDFを書き出す際、OpenTypeフォントを使用している場合は文字情報が埋め込まれますので文字のアウトラインを取る必要はありません。OpenTypeフォント以外を使用している場合は、かならず文字のアウトラインを取ってください。
規格と透明機能
PDF/XにはPDF/X-1a、PDF/X-3 およびPDF/X-4の3種類があり、種類によっては複数のバージョンが存在します。一般的な印刷向けの規格PDF/X-1aは透明機能がサポートされておらず、透明効果は分割・統合で処理されます。そのため制作者の意図しない出力トラブルが起こることがあります。透明機能がサポートされたのはPDF/X-4からです。
PDFを書き出す際に選択する「PDF書き出しプリセット」を決定する基準として、
●透明機能を使っていない場合 →「PDF/X-1a」
●透明機能を使っている場合→「PDF/X-4」 で選んでください。
また、「PDF/X-4」規格の形式をサポートしているのはCS3からのため、
●CS2で透明機能を使用した場合 →「プレス品質」 を選んでください。
以上の基準でPDF書き出しプリセット選択した後、マニュアルに記載してある通りに各設定を行ってください。
PDFのバージョン
PDFは現在に至るまで継続的に改良・開発が行われ、バージョンが更新されるたびに新しい機能を取り込んでいます。
このため、制作時に使用した効果等をサポートしたバージョンのPDFでないと、制作者の意図とは違うPDFが作成されてしまうこともあります。
PDFのバージョンを注意することでエラーを回避できることもありますので、PDF作成時・作成後にPDFのバージョンを確認し、作成されたPDFが正しい表示をしているかを確認する必要があります。
PDFバージョン | PDF1.2 | PDF1.3 | PDF1.4 | PDF1.5 | PDF1.6 |
---|---|---|---|---|---|
Adobe Acrobat対応 | Acrobat3.0 | Acrobat4.0 | Acrobat5.0 | Acrobat6.0 | Acrobat7.0 |
規格対応 | × | PDF/X-1a PDF/X-3 |
PDF/X-4 | ||
日本語フォントの埋め込み | × | ○ | ○ | ○ | ○ |
OpenTypeフォントのサポート | × | × | ○ | ○ | ○ |
透明機能のサポート | × | × | ○ | ○ | ○ |
JPEG2000形式のサポート | × | × | × | ○ | ○ |
印刷に適したデータを作るための基礎知識
注意点① カラーモード(RGBカラーとCMYKカラー)の違い
RGB | RGBとは、Red(赤)・Green(緑)・Blue(青)の合成による発色方式です。テレビやパソコンのモニターやデジタルカメラの色表現に使われています。 |
CMYK | CMYKとは、Cyan(シアン)・Magenta(マゼンタ)・Yellow(イエロー)・blacK(ブラック)の合成による発色方式です。印刷にはCMYKカラーを使用します。 |
入稿していただいたデータにRGBカラーが含まれる場合、当社にてCMYKカラーに変換を行います(4色フルカラー注文をいただいている場合のみ)。その際、色目が大きく変わる場合もございますのでご注意ください。
※Office系ソフトは、データが全てRGBカラーで作成されています。当社にてカラーモードをRGBからCMYKに変換する際、色目が変わる場合があります。
RGBカラーをCMYKカラーモードに変換すると…
注意点② フチなし印刷ご希望の場合
仕上がりサイズの端まで画像や塗りなどをデザインされている場合は、必ず仕上がりサイズより3mm外側まで絵柄等を伸ばしてください(これを「塗り足し」と言います)。塗り足しが無い場合、断裁した際に意図しない余白が出来てしまう形となりますが、原則、ご入稿データ通りでの進行となりますのでご注意ください。
※Office系ソフトでは塗り足しの設定が行えません。余白が出る場合がありますが、ご了承下さい。
●塗り足し(3mmの余分)がないもの
↓
●余白を出さないデータの作り方
注意点③ 仕上がり位置に文字等がかかっている場合
文字データが仕上がりサイズの外側にかかるようなデザインの場合も、原則、ご入稿データ通りでの進行となりますのでご注意ください。
※切れて困る文字・写真は、仕上がりより3mm内側に置いてください。
↓
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